「患者様への上質な歯科医療と素敵な笑顔の提供」を理念に掲げる医療法人社団SED。
コロナ禍でも揺るがない経営方針でIT導入を進め、サービスの質向上に努めている。
医療法人社団SEDは、神奈川県横須賀市の本院「汐入駅前歯科」と横浜市の分院「Smile10デンタルクリニック」の2院で、10年後も患者様の素敵な笑顔を守れるような質の高い歯科治療や矯正歯科治療を提供しています。
以前は紙カルテを手入力でデータ化していましたが、外来の患者様が非常に多く、受付時の登録をはじめ、次回の来院予約、会計業務など多岐にわたる受付業務において、作業が滞ってしまうことが多々ありました。紙カルテの場合、患者様が書いたカルテをスタッフが一件ずつ手で入力した後、紙に出力をしてファイルに保管するという作業もあって、診療時間内ではなかなか終えることができず、診療後に入力・管理作業を行っていました。ですから必然的に残業も増えてしまい、何より診療外の作業に時間を取られていたのが悩みでした。
1日に80人近い来院数がある本院では先述した課題が顕著でしたので、2,3年前にクラウド電子カルテシステムを導入しました。導入に際しては、長年お取り引きのある、医療業界の情報処理システムに特化した株式会社ノーザさんにお願いしました。その流れで、本院に続いて分院にも今回導入することとなったのです。
本院への導入時と大きく異なったのはIT導入補助金を活用することができたことです。IT導入支援事業者であるノーザさんから補助金制度を使ってはどうかという提案を受けました。こうしたコスト削減につながるご提案は大変ありがたかったですね。
今回の導入にあたって、ノーザさんには、もともと当院に導入していた「インターネット予約システムと連携できるソフトにしてほしい」と要望しました。今回ご提案いただいた「WiseStaff-9 Plus」は、分院で使っていた予約システムと連携が可能で、それが選定の決め手となりました。
導入後は、作業効率が目に見えて向上しました。以前はカルテの入力に患者さん1人当たり20〜30秒くらいを要していたのですが、今回導入した電子カルテシステムでは半分程度の時間で処理することができるようになりました。
カルテの運用面でも効果があります。院内のパソコンであればどこからでも同じカルテを確認することができて、診療をさらにスムーズに行うことができるようになりました。
保管場所の面でもメリットは大きかったですね。紙カルテの場合は患者様ごとにファイリングして、来院されるたびに枚数を重ねていたのが、電子データになったことで大幅に保管スペースを削減することができました。
また、副次的な効果もたくさんありました。患者様対応に充てる時間が増えましたし、お待たせする時間もかなり減少しました。結果としてサービスの質の向上につながりました。
歯科業界では、コロナ禍の影響が大きかったですね。特に外出自粛要請期間中は患者様の数がかなり減少しましたが、「こんな時期だからこそ、融資を受けてでも前向きな投資をしていこう」という理事長の方針で、医療機関向けの補助金を活用して自動精算機を本院に導入するなど、さまざまなことに取り組んでいます。この自動精算機導入によって釣銭の誤りもなくなり、非対面決済が実現したことで患者さんが安心してご来院いただけるようになっているようです。
IT化にも積極的に取り組んでいます。本院・分院共に、予約システムを導入したり、ホームページをリニューアルしたりと、特にここ1年で一挙に進みました。
また、「中小企業デジタル化応援隊」の制度を活用して、LINEの導入支援を受けたのも一連の取り組みの一つです。「LINEを活用した集客」については、コロナ禍の初期段階から課題として掲げられていましたが、具体的方策が分からなかったこと、また担当スタッフの確保ができなかったこともあって、なかなか具現化できずにいました。2021年になり、いつもコンサルテーションを依頼している企業から「中小企業デジタル化応援隊」の話を聞いて、具体的な提案を受けることとなったのです。
専門家からは、LINEを活用した集客の仕組みをどのように作り、運用していくか、また「オンラインによる無料診断」の仕組みを組み込んではどうかなど、さまざまなアドバイスを受けました。
現在はそのアドバイスを受けて、公式LINEアカウントを立ち上げ、日々のお知らせはもちろん、ブログ記事の情報、アンケート形式の無料診断など、集客につながる情報を発信しています。登録者数も順調に増えています。
中小企業は将来のビジョンを描き、実現していかなければ生き残れない時代になってきていると思います。医療の進化と共に虫歯治療で「歯を削る」というニーズが減少する中、いかに「自分の歯で長く健康に生きるか」ということに注目し、小児矯正治療や成人矯正治療などにも力を入れています。
こうした観点からもLINEを活用した集客戦略は、お子様をお持ちの主婦層へ有効な働きかけができるのではないかと考えています。その他にも、PCの入れ替えなどハード面の更新や分院にも自動精算機を導入するなど、先を見越した環境整備をこれからも検討していきたいですね。
補助金活用でネックになるのは、申請手続きに関する時間と労力です。IT導入補助金では、一定の審査基準をクリアし、「IT導入支援事業者」として認定された事業者からツール導入・申請等のサポートを受けることができます。また、電子申請なので申請書を印刷・発送する必要もなく、比較的楽に申請を行うことが可能です。
まずは気軽にIT導入支援事業者に相談してみることをオススメします。
| 会社名 | 医療法人社団SED |
|---|---|
| URL | 汐入駅前歯科（神奈川県横須賀市） |
| 住所 | 〒238-0041 |
| 従業員数 | 31名 |
| 事業内容 | ・審美歯科治療 |
| 従業員数 | 31名 |