株式会社ポケットマルシェ／IT導入補助金2020活用事例

会計ソフトのクラウド化で
経理業務の効率化と
高精度化を実現！

株式会社ポケットマルシェ（岩手県花巻市）

IT導入補助金2020　C類型-2

全国の農家・漁師が旬の食材を出品する日本最大級の産直ECサイトを展開。
バックオフィスへのIT導入で業務のさらなる効率化を目指す。

＜抱えていたお悩み＞
経理業務の属人化や、
バックオフィス業務の効率性が課題だった

　弊社では、野菜や果物、肉、お魚などの旬の食材を産地直送で宅配・お取り寄せすることができる産直ECサイト、「ポケットマルシェ」をはじめとした事業を運営しています。メッセージ機能を用いて、生産者は食材のこだわりポイントを消費者にPRでき、消費者は生産者に対して直接お礼を伝えられるなど、生産者と消費者が双方向のコミュニケーションを取れるのが大きな特長です。

　バックオフィス業務においては、まだまだIT化による業務改善の余地がありました。経理業務においては、以前はオフラインの会計ソフトを使用していました。これは一台のパソコンにインストールして使用するソフトでしたので、複数人での同時作業が不可能で、仕訳の大半を手入力で行う必要があったのです。こうした定型の経理業務を削減して効率化することが大きな課題でした。

　また一方で社内の管理体制強化にあたり、稟議のフローや各種帳票の管理をオンライン上で行いたいという考えもありました。

＜導入したITツール＞
複数人で作業可能な、
クラウド会計ソフト「freee会計」を導入

　これらの課題を解決できるツールとしてクラウド会計ソフト「freee会計」を選びました。社内申請から決裁までの各種ワークフローがセットでついていることが採用の大きな理由で、今後求められる管理体制の強化にも合致していました。

　「IT導入補助金」のことは知っていたのですが、申請条件に該当するかどうかが不確かな状況でした。そこでIT導入支援事業者に確認したところ、今回のケースは適用となることが判明し、「IT導入補助金2020」サイトから申請しました。

＜効果＞
定型の経理業務を約3割減！
経理データの精度アップも実現

　最大の効果は、やはり経理業務の効率化です。オフラインの会計ソフトでは手入力で時間と労力がかかっていた会計処理が、「freee会計」ではオンラインバンキングとの連携により入出金履歴を自動的に取り込むことが可能となりました。従来の作業時間で考えると3割程度は削減できたのではないでしょうか。

　これまでは細かな税務・会計上の課題を検討する時間が思うように作れなかったのですが、ITツール導入によって削減できた時間を有効活用することで経理データの精度が格段に上がり、その結果、税理士等への仕訳の妥当性の確認などがスムーズになりました。さらには経理業務の人員を強化し、現在では売上分析などより戦略的な業務に工数を割くことができています。

　経理データを一早く確認できるのも大きな効果です。以前は作業終了まで作業者以外はデータを確認できませんでしたが、クラウド会計ソフトの導入により複数人が同時に仕訳入力や進捗管理ができるようになりました。複数の端末で遠隔利用も可能ですので、経理担当者のテレワークも実現しました。

　また少し遡りますが、IT導入補助金と並行して2020年3月にはテレワークに関する助成金も活用し、社用携帯を導入しました。お客様からの電話応対についてもリモート対応できる環境が整いました。

　IT化によって、属人化の解消と経理業務の効率化を同時に実現できました。

＜今後の展望＞
HRテック系システム導入で、人事業務をさらに強化

　その他のバックオフィス業務、例えば従業員の目標や評価などの情報をどう管理するかなど、更なるIT化の余地があると考えています。現状は全社員の顔が見える企業規模ですが、今後の規模拡大に伴って「HR Tech＊」系のシステム導入も将来的には検討していきたいですね。
＊”HR Tech”とは、”HR(Human Resource)”と”Technology”を意味する造語。採用・育成・評価などの人事関連業務に人工知能（AI）やビッグデータなど最先端技術を導入し、分析や将来予測を自動化する手法。

　バックオフィス業務全体の強化を目指して、これからも積極的にIT導入を推進していきたいと考えています。

＜IT化を進めようとする皆さまに一言＞
　ゼロベースでの業務プロセスの見直しを！
　
　ITツールを導入するにあたっては、従来の業務プロセスを変えるかどうか検討することも多いかと思います。従来のやり方に合わせてIT導入を考えると、適切なツールが見つからなかったり、カスタマイズに多大な費用と時間がかかったりすることがあります。

　これまでの業務プロセスを「正」と思わずにゼロベースで見直し、ITツールに合わせた業務プロセスの再設計を行う方がより効率化が進むのではないかと思います。

企業概要

会社名	株式会社ポケットマルシェ
URL	https://www.pocket-marche.com
住所	〒025-0096　岩手県花巻市藤沢町446-2
従業員数	57名（8月時点）
事業内容	ポータルサイト運営業全国の農家・漁師さんと直接やりとりしながら食材を購入できる産直ECサイト「ポケットマルシェ」を運営 https://poke-m.com/
従業員数	57名（8月時点）

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全国の農家・漁師が旬の食材を出品する日本最大級の産直ECサイトを展開。バックオフィスへのIT導入で業務のさらなる効率化を目指す。

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＜導入したITツール＞複数人で作業可能な、クラウド会計ソフト「freee会計」を導入