就業・勤怠管理ソフトの導入と
オンライン会議の環境整備で
働き方改革を推進!!

小幡建設工業株式会社(青森県八戸市)
IT導入補助金2020 A類型(通常枠)

就業・勤怠管理ソフトの導入により、建築・土木工事の現場で働く社員の
勤怠・労務管理を適正化し、働き方改革が大きく前進。

<抱えていたお悩み>
タイムカード打刻のための出勤による労働時間超過が課題

小幡建設工業は、青森県八戸市で民間と公共の建築工事、土木工事を長年にわたり手掛けてきました。建設業界は一般的に長時間労働で生産性が低い業界と言われていますが、弊社も例外ではありませんでした。社員のほぼ半数は日々工事現場で勤務するという状況ながらも、勤怠管理はタイムカード打刻というアナログな手法で行っていましたので、タイムカードを打つためだけに本社へ出勤・帰社するということが常態化していたのです。

本社から現場までは距離がありますから、道路事情や現場までの移動時間を見越して早めに出勤し、現場作業終了後もタイムカード打刻のために一旦帰社するとなれば、本来の労働時間に加えて往復移動分の勤務時間が発生します。何よりその移動は社員にとっても負担となっていました。こうした状況を打破するためにも、勤怠管理をIT化することによる働き方改革の必要性を以前から感じていたのです。

<導入したITツール>
勤怠・労務管理ソフト「就業大臣」の導入で、働き方改革に挑む!

ITツールを活用してバックオフィス業務を効率化するという流れがあることは認識していましたが、未経験でしたので、実際に何をどう活用して改善していけばいいのか手探り状態でした。いろいろと模索していたところ、取引先の会社が、IT企業の株式会社テクノルさんを紹介してくださいました。

テクノルさんに弊社の状況をお伝えしたところ、IT導入補助金を活用して勤怠・労務管理ソフトを導入してはどうかという提案を受けました。当初は「せっかくコストをかけて良いシステムを導入しても、実際に定着するだろうか? 」という懸念もあり、どんなソフトをどう運用すれば全社員に活用してもらえるか、1年ほど時間をかけてテクノルさんと慎重に検討を重ねました。

そして今回導入したソフトが「就業大臣NX スタンドアロン」です。クラウドタイプでなくスタンドアロンタイプを選んだのは、弊社の規模を踏まえると1台のパソコンで管理できれば充分だと考えたことと、浸透するかどうかが分からない状況下でしたので、まずは試験的に始めたいという理由からです。

このソフトに、スマートフォンを利用して遠隔地でも打刻できる「大臣スマート打刻サービス」をプラスして、勤怠管理システムを構築しました。

<効果>
勤怠管理の作業効率が大幅にアップ、残業時間が3分の1に削減!

実際に導入してから1年ほど経過しましたが、当初の懸念をよそに、現在では全社員がスムーズに活用しています。本社へ出社することなく現場へ直行して、スマートフォンなど手持ちの端末で打刻し、就業時間終了時も帰社することなく現場で打刻して直帰できるため、移動時間を丸々カットできるようになったのです。1年前と比べると残業時間を3分の1ほど削減することができました。

また、従来打刻されたタイムカードを手作業で入力していた勤怠管理業務についても大幅に効率アップし、2日かかっていた作業が1日で完了できるようになりました。導入前に想像していた以上の利便性を実感しています。

そして、有給消化についても以前と比較して消化率が確実に上がってきました。というのも、勤怠管理システムを導入すると同時に、有給申請についてもデジタル化し、以前よりも容易に取得できるようになったのです。さらにこれまで1日単位でしか有給取得できなかったところを1時間単位で取得できるように就業規則を変更しました。

今後は、始業時間や終業時間を現場に合わせてフレキシブルに設定できるように、さらに就業規則を改定していきたいと考えています。今回のITツール導入によって、長時間労働の緩和、有給消化率のアップなど、社員の働き方改革に着実に繋がっていると思います。

<他の補助金活用について>
Zoomの導入で、社外からリモート会議に参加できる環境を整備

勤怠管理システムの導入がひと段落ついた頃、今後もIT化を推進して働き方改革をさらに進めるためにも、「中小企業デジタル化応援隊事業」を活用してはどうかというアドバイスをテクノルさんからいただきました。

「コンサルティングを受けること」をサポートしてくれる制度があるのであれば、活用しない手はありません。

そこで、ITコンサルティングの会社として地元でも定評のある株式会社コネクトグローカルさんにお声をかけて、同社所属のIT専門家からまずはリモート会議の導入手順や各ツールの特色などをアドバイスいただきました。弊社では全社員を対象とした会議を毎月行っているのですが、タイムカードの打刻と同様に、現場で働く社員にとって月例会議への出席は時間的な負担となっており、欠席率の高さを解消することは以前からの課題でした。アドバイスを基にさっそくZoomを導入し、月例会議にリモート参加可能な環境を整えたところ、一挙に参加率を上げることができました。

<今後の展望
原価管理ソフトによる業務効率化と、さらなる生産性向上を目指す

現在検討しているのは、バックオフィス業務の効率化を目指して、建設に特化した原価管理ソフトの導入です。働き方改革を推進するためには、さまざまな業務のIT化は外すことはできません。

今後も、コンサルティングという形式でサポートしていただける「中小企業デジタル化応援隊事業」のような制度を上手に活用しながら、できることから徐々に具現化して、さらなる生産性の向上を図っていきたいと考えています。

また現在は、社用車を現場の人数分用意して通勤に使用しているのですが、自家用車での通勤を可能にし、社員の負担軽減とともにガソリンの消費量削減などに努めています。その他にも紙の掲示物をオンライン化するなどペーパーレス化への取り組みも行っています。引き続きSDGsへの貢献を見据えた環境を整備していきたいですね。


<IT化を進めようとする皆さまに一言>
一気に手掛けるのではなく、一つひとつ着実に導入することが成功の鍵

バックオフィス業務をIT化することについて、専門知識のない担当者が一人で課題を抱え込んでもなかなか解決策は見出せないと思います。まずは専門家に相談し、さまざまな情報を提供してもらう中で、自社に最適な策を見つけ出すことができるのではないでしょうか。

またIT企業からアドバイスいただいたのは、「一度に全ての課題を解決しようとすると、なかなか成功しない」ということでした。一つの課題について問題点を洗い出しながら適切なITツールや仕組みを導入したことが、確実な成果に繋がったと実感しています。

企業概要

会社名 小幡建設工業株式会社
URL http://www.obatakensetsu.co.jp/
住所 〒031-0072
青森県八戸市城下4丁目22-33
従業員数 39名
事業内容

木造住宅建設・リフォーム / 土木工事全般
各業種建築(特殊建築・一般木造建築)
団地造成区画 / 公園緑地造成整備 / 環境道路設造・補修
上下水道築造・補修 / 設計・管理・施工
不動産コンサルティング

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